2016年5月16-20日、広州ユタロイ インターナショナルスクール(Utahloy International
School Guangzhou、以下UIS)が広東省東莞市にある泗安快復村を訪れました。
UISの学生たちが村を訪問した目的は、泗安快復村のインタビューを撮影すること。より多くの人に中国ハンセン病の状況を知ってもらうため、泗安快復村に泊まり込んで活動を行いました。また、撮影以外にも、ワークキャンプ同様、村のニーズを満たすためのワークを複数実施しました。
今回の活動は、13名のUIS参加者のうち12人が異なる国の出身者という多国籍なイベントになりました。彼らがハンセン病快復者のインタビューを円滑に行えるよう、2人のJIA学生ボランティアと泗安快復村で働くソーシャルワーカーが活動に参加してくれました。
普段JIAで行うワークキャンプとは全く違う状況に、学生ボランティアも初めは戸惑いを隠せませんでした。けれど5日間の共同生活を経て、ボランティア学生とUIS参加者は言語や文化を越えた信頼関係を築くことが出来ました。
活動参加後、1人の学生ボランティアがこんな感想を共有してくれました:
私は英語が苦手だけれど、UISの学生とコミュニケーションをとるのが怖いとは思わなかった。でも、キャンプが始まったばかりの時は、自分の粗悪な英語にうんざりした。交流できないどころか、みんなが興味を持つ話題の1つも出せなかった。1日目、2日目はとても疲れてしまった。私はずっと、どうしたら彼らと仲良くなれるだろうかと考えていた。そしてなるべく、学生を村人のところに連れて行って話をした。
何日目かの午後、チャンスがやってきた。標識を固定する作業をしている時のことだ。セメント、砂、レンガを集めて、女の子2人とセメントをこねた。荷物を載せる三輪車を彼女たちにこがせてあげると、とても喜んだ。みんなで後ろの席に座って移動しているとき、心に変化が生まれた。何かが私たちの間をつないで、一つにしてくれるような感覚だった。
村人がセメントのこね方を教えてくれて、私たちはこねたり休んだりした。休んでいる途中、私たちはたくさんの話をした。初恋、最近思っていること、家族の事、妹の事、お兄ちゃんがほしかったこと…。思い切って話し始めると、私の英語がどんなに下手でも、彼女たちは分かってくれた。キャンプが始まった時、私は自分の下手な英語にとらわれていたけれど、本当は少し自信を持てばそれでよかったことに気付いた。
セメントをこねる作業は大変だったので、私たちは交代交代に作業することにした。協力体制は抜群で、あっという間に作業が終わった。他の材料が運ばれてくるまで、私たちは長いこと待っていた。すると1人の賢い女の子が、三輪車で村を回って、別のグループが作業しているところを見に行こうと提案した。なんて素晴らしいアイディア!私たちは三輪車に乗りこんだ。顔にあたるスーアンの風は心地よく、心まで飛んでいきそうだった。私たちは会う人会う人に挨拶をした。言葉では言い表せないすがすがしさで、この間までの落ち込んだ気分がタバコの灰みたいに飛んで行った。私は、あの時三輪車から見た景色をきっとずっと忘れない。話して、笑って、あの時私たちは確かに一緒にいた。全てがやっと始まって、でもちょうどいい感じだった。激しすぎず、淡白でもなく、濃くも薄くもない、まさに絶妙の感覚だった。
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言葉や背景が違う人同士が、ワークを通じてがつながりあう瞬間を感じることが出来る、それがワークキャンプにおける一つの大きな魅力ではないでしょうか。
5日間という短い時間でしたが、参加者それぞれに大きな影響を与える充実した5日間となりました。