Shenyu
Belskyという女性がいる。
中国南方各省の環境保護プロジェクトを支援する、ロックフェラー兄弟財団のプログラムオフィサーだ。
2006-12年までJIAはロックフェラー兄弟財団の支援を受けており、彼女はJIAの担当者だった。
JIAのこれまでの活動を最も理解する社会人のうちの一人であると言える。
財団からの支援は終了しているが、彼女とJIAとは、今も強い信頼関係でつながっている。
先月久しぶりに彼女に会って、改めてそう感じた。
当時彼女がJIAを支援団体の1つとして選んだのには、大きく3つの理由があったという。
まず、JIAの活動に参加する学生たちが、自らの選択で行動を起こしていること。
彼らは行動を通して、差別?偏見を乗り越え、社会と社会をつなぐ1歩を踏み出していた。
これだけ多くの若者が、理念を共有して動いていることに感動した。
そして学生キャンパーと村人との関係の深さ。
村人は、活動に参加する学生が予想する以上のものを彼らに与え、育てている。
そこから多くの学生が、「人生で本当に大切なものは何なのか」に気付いていた。
最後に、活動する学生たちを徹底的に裏方で支えるJIA事務局の存在。
トップの1人2人が大きなことを言うのは簡単だが、それは永遠の自分事だ。
参加者の自主的な参加を促し、彼らを1つにするのは容易なことではない。
「JIAは私に、未来の社会には希望があると思わせたの。」
そして、彼女はJIAと本気で向き合うことを決めた。
この姿勢は、彼女の仕事に対するポリシーであると言える。
彼女は仕事において、個々のプロジェクトにではなく、そこにいる人に賭けている。
人の信念は信じられるが、プロジェクトはやってみないと分からない。
だから一度相手を信じたら、成果がすぐ見えなくても、失敗したとしても、とことん支え続ける。
また、財団が関われる団体には限界があり、断らなければいけないケースの方が多い。
しかし結果はどうあれ、一度でも関わった人や団体には、敬意と謙虚さを持って接している。
彼女の言動の一つ一つから、その想いが確かに伝わってくる。
彼女は、JIAの活動に価値を感じて支援を決意したと言ってくれるが、むしろ
今までJIAが彼女から学び、得てきたことの方が多いのではないか。
彼女は単なる担当者としてではなく、一人の人としてJIAと向き合い、共に歩んできた。
これまでの関わりの中で、彼女のJIAに対する「信頼」を、強く肌で感じることができた。
人に信じられていると実感した時、そこから生まれるエネルギーは計り知れない。
自ら率先してその信頼を私たちに与えてくれたShenyuに、改めて感謝の念を覚えた。
こうして共に進んできてくれた人とのつながりの軌跡が、今のJIAを創っている。
村人、学生キャンパー、社会人---全ての人がそこに関わっている。
この文章を読んでくれているあなたも、そのうちの一人に違いない。
一人一人の想いが有機的につながっていけるような活動を、これからも創っていきたい。